Q.遺言では、何ができるのですか?


A. 遺言は、故人の最終意思が一定の方式で表示されたものです。もっとも、遺言を行えば、何でも決めることができるという訳ではありません。民法で定められた事項のみが法律上の遺言としての効力をもち、それ以外の事項については仮に遺言を行っても無意味となります。とはいえ、遺言できる事項は多数あります。大まかに整理すると以下のとおりとなります。

 

①狭義の相続に関する事項

推定相続人の廃除・取消(Q3参照)、相続分の指定(Q8参照)、遺産分割の方法の指定など。

 

②遺産の処分に関する事項

遺贈(遺言によって被相続人の財産を無償で他人に与えること。)など。

 

③身分上の行為

認知、未成年後見人の指定など

 

④遺言の執行に関する事項

遺言執行者の指定など。

 

⑤その他

特別受益の持ち戻しの免除(Q10参照)、生命保険受取人の指定・変更など。